決定的!不動産投資で「成功する人」と「失敗する人」の違いや特徴とは?

不動産投資に興味はあるけれど、「失敗したらどうしよう」「自分にもできるかな」と、手を出すのをためらっている人は少なくありません。

不動産投資で成功すれば、家賃収入を安定させることができます。

しかし、不動産投資は誰でも成功できるわけではなく、リスクも伴います。

不動産投資で失敗しないためには、不動産投資でよくある失敗例とその対策・解決策を事前に理解しておくことが大切です。

今回は、不動産投資における「成功」とは何か、どんな人が不動産投資に向いているのか、不動産投資でよくある失敗例、失敗を防ぐ方法、万が一失敗してしまった場合の対処法についてご紹介します。

目次

不動産投資における「成功」とは?

大前提として、不動産投資を始める際には必ず利益を出す必要があります。

不動産投資における利益は、次の2つのポイントで決まります。

物件を所有するとき
物件を売却するとき

物件を所有するときは、毎月、毎年、利益が出ているかどうかをチェックする必要があります。

そして、物件を売却するときは、いくらで売れば利益が出るのかを考える必要があります。

物件を所有したときに出る利益を「キャッシュフロー」、物件を売却したときに出る利益を「キャピタルゲイン」と呼びます。

不動産投資の成功は、キャッシュフローとキャピタルゲインで測られます。

キャッシュフローを理解する

キャッシュフローとは、入ってくる家賃からローンの返済、管理費、修繕費、仲介手数料、広告宣伝費、固定資産税などを差し引いたものです。

不動産投資の大前提として、キャッシュフローはプラスであるべきです。

キャッシュフローがマイナスということは、給与収入や貯蓄から切り崩していることになります。

毎月、通帳に入ってくる家賃に満足していると、意外とこの部分がおろそかになってしまうのが投資です。

キャッシュフローをプラスにすることが不動産投資の基本ですから、月単位でどれだけの利益を出しているのか、年単位でどれだけの利益を出しているのかを把握することが大切なのです。

キャピタルゲインを理解する

キャピタルゲインとは、不動産の売却価格から簿価や売却時の諸経費(登記費用、仲介手数料など)を差し引いたものです。

不動産投資では、「いつ物件を売却するか」「いつ物件を保有し続けるか」といった出口戦略を常に意識しておくことが重要です。

いくらキャッシュフローがプラスでも、売却時に損失が発生すれば、これまでに得た利益を食いつぶしてしまい、結果的にトータルでは損失になってしまいます。

不動産投資は、物件を売却したときにキャピタルゲイン(売却益)が出るか、売却益がイーブンになって初めて「成功」と言えるのです。

ここで注意したいのは、キャピタルゲインは「売却価格-帳簿価格-売却時の経費」であって、「売却価格-購入価格-売却時の経費」ではないことです。

建物部分は、毎年価値が減価していきます。

減価償却とは、減少した価値を法定耐用年数で定められた期間内で毎年費用化することです。

キャピタルゲインの計算では、減価償却した建物部分の簿価を見ます。

また、売却益は課税の対象となることも覚えておきましょう。

不動産投資が本当に成功したかどうかは、出口までわかりません。

物件の取得から所有期間、そして売却という出口までトータルで考えることが必要です。

また、出口戦略(ゴール)を設定し、そこから逆算して購入物件を選択することも重要です。

不動産投資に向いているのはどんな人?

地道な努力ができる人

不動産に限らず、投資で成功する人の多くは「自分で情報を集め、学び続ける人」です。

不動産投資では、学ばなければならないことがたくさんあります。

「不動産投資で一攫千金を狙う!」ということではありません。

「不動産投資で一攫千金を狙う」のではなく、投資した物件や資産を育てるために、地道に努力を続けることです。

長期的に考える

不動産投資は、すぐに大きなお金が入ってくるものではありません。

短期的な判断ではなく、年単位で考え、出口戦略も含め、将来の目標に向けた計画を立てる必要があります。

長期的に考えることが大切です。

行動力・決断力

いざという時に即断即決で行動できる人は、不動産投資に向いています。

キャピタルゲインを得るには、「市場価格より安く買って高く売る」ことが重要ですが、そもそも優良物件はなかなか市場に出てきません。

日頃から物件情報を収集し、「これだ!」と思う物件を見つけたら即座に決断できる判断力を持った人が成功に近づくと思います。

不動産投資で「失敗する人」の特徴とは?

不動産投資で失敗する人には、いくつかの特徴があります。

これらに該当する人には、不動産投資はおすすめできません。

勉強しない人

不動産投資=不労所得と勘違いしている人が多いですが、実際は、ビジネスであり賃貸経営です。

営業マンの言うことを鵜呑みにしていると、想定できたはずのリスクを見逃してしまい、大きな損失につながる可能性があります。

大切なのは、自分で勉強して、自分の力で投資・運用することです。

以下に、その学習方法を紹介します。

不動産投資に関する学習方法

不動産投資に関連する書籍を読む
不動産投資のメディアを利用する
セミナーに参加する
個別面談で営業マンから直接情報を得る
投資家とつながり話を聞く

まずは書籍やWebメディアで学ぶことをおすすめします。

広く浅く学び、ある程度基礎知識を身につけたら、セミナーに参加するのが良いでしょう。

個別面談の後は、不動産営業マンに物件を紹介してもらうとよいでしょう。

どのような物件が良いのかを見極める目を養うためにも、積極的に営業マンと接するようにしましょう。

同時に、投資経験者の話を聞くことも効果的です。

第三者的な立場でアドバイスしてくれる人の存在は欠かせません。

Facebookや大家さんの会に顔を出すなどして、人脈を広げておくとよいでしょう。

行動しない人

不動産投資で失敗する人は、「人の言うことを100%信じて、自分から行動しない人」です。

他人の提案を受け身で聞き、自分で考えず、論理的な判断ができない人は、不動産投資に向いていません。

何事も楽観的に考えていると、儲けることばかり考えて、リスクには目を向けなくなります。

適切なアドバイスをしてくれる不動産会社や管理会社と関係を築くことは大切ですが、「すべてを不動産会社や管理会社に任せてはいけない」のです。

やはり、自分で考え、主体的に行動できる人の方が成功しやすいのです。

計画性のなさ

ここまで、経営としての投資についてお話ししてきました。

無計画な経営の行き着く先は計画性の欠如であることは言うまでもありません。

不動産投資も例外ではなく、特に資金計画は重要です。

例えば、ローンの返済、大規模修繕のための修繕積立金の確保、設備交換費用、税金の支払い、空室期間を見据えた広告宣伝費などです。

家賃収入を不労所得と勘違いして浪費していると、たちまち資金繰りに窮することになります。

他人資本で不動産投資を行うには、計画性が重要です。

よくある不動産投資の失敗例

利回り計画の誤り

利回りが高いからと購入したが、入居者の退去後に空室が埋まらず、期待したほどの利回りが得られなかった。

空室が埋まらなかった

価格が安いので郊外の物件を購入したが、契約更新時にテナントが退去してしまい、次のテナントが決まらなかった。

購入後、周辺環境が変化した

賃貸需要を一つの大学や会社に依存していた物件で、その大学や会社が存続している間は高い需要が見込めたが、少子化の影響などで大学が閉鎖したり、工場が閉鎖したりして賃貸需要が無くなった。

家賃滞納が発生した

テナントが家賃を滞納し、長期にわたって家賃収入を得ることができず、また督促等も行わなければならなくなった。

家賃保証制度を理解していなかった

サブリース会社がリスクを負うため、賃料が少なくなり、不動産投資で資金を増やしたかったが、サブリース契約により収入を得ることが難しくなった。

修繕費が予想以上にかかった

資産価値の低い中古マンションを購入後、エアコンや給湯器などが次々と故障し、予想以上に修繕費がかさんでしまった。

家賃が下がった

新築マンションを購入後、当初は家賃が高くてもすぐに入居者が集まったが、最初の入居者が退去すると次の入居者が決まらず、家賃を下げざるを得なくなった。

節税目的で購入した

節税目的で物件を選定したが、減価償却費が取れず課税所得が増加し、逆に残余所得が減少した。

立地よりも節税目的で物件を選定したため、空室が続き、経費が節税を上回った。

管理会社選定の誤り

不動産管理会社に入居者募集を依頼したが、入居者が決まらず、問い合わせへの対応が遅く、募集後の経過の説明も不十分であった。

不動産投資の失敗を防ぐには

表面利回りと実質利回りの違いを理解する

利回りには、表面利回りと実質利回りの2種類があります。

不動産投資の広告では、年間の総収入を物件の購入価格で割った表面利回りがよく使われています。

表面利回りには税金や保険料、管理費などの経費が含まれていないため、実際の経費を加えて計算する実質利回りに比べて高くなります。

そのため、表面利回りと実質利回りの違いを理解し、空室や原状回復費用など、将来発生する費用を考慮した長期的な視点で利回りを算出することが大切です。

金利と資金調達について学ぶ

超低金利の時代、ローンによって投資用マンションを購入しやすくなっています。

返済期間が長い不動産購入ローンの場合、将来のローン金利上昇に伴うリスクを意識しておく必要があります。

融資額、返済期間、月々の返済額などを検討し、資金計画に合ったプランを選びましょう。

空室リスクを考慮した物件選定を行う

不動産投資において、空室リスクをゼロにすることは困難です。

空室を防ぐためには、空室期間をできるだけ短くすることが重要です。

また、新築マンションは時間の経過とともに新築時のプレミアムが失われ、賃料が低下することを想定しなければなりません。

空室や築年数が経過しても入居者が集まりやすい条件は、都心に近い立地や駅近の立地である中古物件の修繕リスクを負うことになります。

中古物件は新築物件と異なり、設備が経年劣化しており、購入後すぐに修繕が必要になるケースも多いです。

物件購入時には、内装の状態だけでなく、備え付けの設備の製造年なども確認し、修繕費をあらかじめ想定しておくことが大切です。

厳格な入居審査

家賃の不払いを防ぐためには、入居者の支払い能力を判断するために、厳格な審査を行うことが重要です。

また、契約時に連帯保証人を立てることや、家賃の支払い方法として銀行引き落としやクレジットカードの利用を検討することが望ましいでしょう。

毎月のキャッシュフローが出る物件を選ぶ

不動産投資において「キャッシュフロー」は重要であり、賃貸経営に大きく影響します。

キャッシュフローとは、家賃収入から経費を差し引いた手元に残るお金のことで、キャッシュフローが大きい物件は売却価格が高くなります。

キャッシュフローが大きい物件は、売却価格も高くなります。

また、営業実績として評価されるため、金融機関からの融資を受けやすくなります。

収支のシミュレーションを入念に行い、赤字になるような物件には手を出さないように注意して物件を選びましょう。

管理会社選びは慎重に

管理会社の腕次第では、入居者がつかず、空室リスクが高くなることもあります。

管理会社を選ぶ際には、必ず情報収集を行い、会社の実績(入居率など)や評判を確認し、信頼できる会社に管理を依頼するようにしましょう。

万が一、不動産投資に失敗した場合

安易に家賃を下げないこと

家賃を下げてしまうと、毎月の収入が減り、収支が悪化してしまいます。

家賃を下げるのではなく、一定期間家賃を無料にするフリーレント期間を設けたり、礼金を安くするなど、入居時の初期費用を抑える施策も入居促進につながります。

設備・内装のリニューアル

建物が古く、設備や内装が傷んでいる場合は、思い切ってリフォームするのも一つの方法です。

美しくリフォームされ、設備が新しくなれば、テナントが集まりやすくなり、売却時の査定額も上がるかもしれません。

管理会社を変更する

管理会社の対応に不満がある場合は、管理会社の変更を検討する必要があります。

入居率や面積、築年数など管理実績を必ず確認し、信頼できる管理会社を選びましょう。

家賃は早めに催促する

家賃の支払いが遅れたら、できるだけ早く借主と連帯保証人の双方に督促状を送りましょう。

時間が経てば経つほど滞納額が高くなり、連帯保証人が払える額であれば、回収が難しくなります。

物件の売却を検討する

空室期間があまりに長く、将来の見通しが立たない場合は、損益を最小化するために、売却の判断をする必要がある場合があります。

不動産投資で成功する方法

不動産投資は、株式などの他の投資と比べると、決してリスクの高い投資ではありません。

しかし、何の知識もなく、情報収集もせずに無防備に高額な投資をしてしまうと、取り返しがつかなくなる可能性があります。

一方、不動産投資を十分に理解した上で進めれば、リスクを回避し、成功する確率を高めることができます。

リターンだけでなく、不測の事態などのリスクも経営の観点から考えることが必要です。

書籍やセミナーなどで不動産投資の勉強を続け、情報を得た上で自分なりに考え、判断し、不動産投資を方向付けることが重要です。